【2022年3月1日追記】厚生労働省は、日本帰国後の自宅待機期間の見直しを発表しました。2022年3月1日より有効になります。帰国後の自宅待機期間は原則7日間ですが、所定の条件を満たせば大幅に待機期間が短縮されます。
2022年2月24日、日本政府は3月1日から実施される水際対策の緩和施策に応じ、「水際対策上特に対応すべき変異株に対する指定国・地域」を再度訂正しました。6日間宿泊施設待機国は該当国がなくなり、3日間宿泊施設待機国は37ヵ国まで減少しました。米国・タイ・フィリピン・オーストラリアなどの国々が、宿泊施設待機要請国から除外されました。厚生労働省が発表した内容はこちらを参照してください。
日本政府(厚生労働省)は、日本帰国時の自宅もしくは宿泊施設での待機期間を10日間から7日間へ短縮する旨、発表しました。2022年1月29日より施行されます。厚生労働省の発表はこちらを参照してください。
外国人の新規入国停止など、諸外国と比較しても厳しい水際対策が現在も行われている日本ですが、昨年12月以降オミクロン株の海外での感染拡大に伴い毎日のように追加・変更・訂正が入っていた厚生労働省からの通達が、1月18日を境にピタリと止まっていました。日本国内での感染拡大と時を同じくして、水際対策は一旦脇へ追いやられた感があります。
日本国内での感染拡大が深刻の度合いを増す中、濃厚接触者の自宅待機期間が7日間に短縮されたことに伴い、水際対策も同様に訂正されました。社会機能を維持するためと政府は発表していますが、どのような根拠で濃厚接触者の扱いと水際対策の扱いが連動しているのか具体的な説明はありませんでした。
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オミクロン株まん延地域とオミクロン株以外の変異株まん延地域の違い
厚生労働省の今回の短縮措置は、「オミクロン株が支配的になっている国、地域からの帰国者・入国者について、10日間から7日間に変更します(現時点では全ての国と地域)」と言う注釈が付いています。
オミクロン株以外の変異株が発生した国や地域からの帰国については、14日間の待機措置が求められます。しかし、今のところオミクロン株以外の変異株の発生が認められていないため、14日間待機要請国は一つもありません。裏を返せば、新種の変異株が世界のどこかで発生すれば、厚生労働省は再び厳しい水際対策措置を行う用意があるとも言えます。なお、「デルタ株」への感染が判明した場合も、14日間の待機措置が求められます。
渡航制限緩和へと動き出した欧米・アジア諸国
日本政府は2月末まで水際対策の強化を維持することを表明していますが、日本の厳しい水際対策と相反し、米国や英国・欧州諸国・タイ・フィリピンなどは渡航制限を緩和もしくは撤廃する方向へ動き出しました。オミクロン株が国内に流入し市中感染が拡大したことにより、厳密な水際対策にはもはや意味がないと言う見解が多数を占めています。ブースター接種も含め、ワクチン接種がある程度行き渡ったことで、接種完了者の行動の自由を認める国が増えてきています。