JALが2021年10月以降のホノルル線の増便を発表しました。今まで週2本体制だった就航本数を、羽田・成田織り交ぜて週4本へと倍増させます。日本航空系LCCのジップエアも、週1本から週2本体制へとハワイ路線を拡張します。日本航空としては、10月以降はワクチン接種完了者も増加し、それなりにハワイ路線は活発になるだろうと予測しての増便決定でしょう。
海外旅行はまだまだ制約が多く、広く一般の人が気軽に行ける環境ではありません。しかし、需要の消滅によりひたすら我慢を重ねた2020年と比べ、今年は少しずつですが、再始動させようという意気込みが航空会社からも伝わってきます。
2021年6月までの渡航者統計では、1月~6月までの6ヶ月間に7,448人の日本人がハワイを訪れました。2019年度と対比すると99%減という惨憺たる数字ですが、この数字も復活への第一歩だと思えばあとは徐々に右肩上がりになってくることを祈るばかりです。
JALの増便に呼応するように、この夏から「JALパックハワイ」もサービスを再開しました。シェラトンワイキキとモアナサーフライダーに設置していた「アロハステーション」を再びオープンさせ、日本人顧客の対応に備えます。当初の需要は少ないでしょうが、JALがスポンサーを務める恒例のホノルルマラソン(12月12日実施)や年末年始までは準備期間として、1年半の期間眠っていたスタッフを「実践モード」へ戻すつもりなのでしょう。
いずれにせよ、ハワイマーケットの復活も海外旅行全般の復活もワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)の活用一つにかかってきた感があります。「前例がない」と頑迷に日本の水際対策(14日間の自宅待機要請)の見直しに言及しない、厚生労働省が最大のネックになりそうです。
首都圏や近畿・沖縄を中心としたコロナウィルス感染拡大が止まらない中、水際対策に言及することは時期尚早なことは十分承知していますが、今後ワクチン接種が加速した際は、次のステップに向けて早めの議論がなされることを望むばかりです。